私にとって初めての子供。
父親になった実感はまだぼんやりとしかありませんが、今は単純に幸せな気持ちと無事に娘を生んでくれた妻と
元気に生まれてきてくれた娘に対して感謝の気持ちでいっぱいです。
私は出産の立ち会いを希望して、無事に立ち会うことができました。
きっとこの記事を読んでいる人は、これから出産を控えていて、立ち会いを希望している人が多いのではないでしょうか?
という事でこの記事では私たち夫婦が体験した前駆陣痛から出産までの流れを振り返る形で記事にまとめてみました。
とはいえ、これはあくまで一例。
こんなケースもあるんだなー程度の気持ちで読んで頂いて、これから立ち会いを予定しているあなたの参考になれば幸いです。
目次
前駆陣痛のはじまり
そもそも私は「陣痛」に種類があるなんてことは知りませんでした。
なので陣痛が始まったらもう生まれてくるものと思っていたのですが、調べみると
初めは「前駆陣痛」というものがあり、その後「本陣痛」に移行するという事を知りました。
妻の前駆陣痛と思われる症状が始まったのが、出産予定日の5日前、11月9日(金)の深夜2時30分頃だったそうです。
前駆陣痛はお腹を壊した時のような痛みの波が訪れては去り、またしばらくすると波がやってくるを繰り返すようです。
妻の場合、前駆陣痛の痛みの波の周期は8分〜20分とまちまちでした。
個人差はあるようですが、これが1時間に6回以上のペースになると本陣痛に移行したということになるみたいです。
私は前駆陣痛のはじまりを金曜の朝6時頃に実家に帰省中の妻から連絡を受けて知りました。
その日は金曜で、ちょうど仕事も調整できる状況であったため休みにして家で待機することにしました。
そう、前述の通りもう生まれるのが近い!と思っていたからですね。
出産を予定していた病院は、今私が住んでいる家より私の実家からの方が近く、車でも向かえる距離だったので
私は金曜のうちに実家の方に移動しておくことにしました。
結果的に仕事を休みにして金曜のうちに実家へ移動したことが功を奏する形となりました。
前駆陣痛はいつまで?
と期待を膨らませる一方、「前駆陣痛」っていつまで続くものなんだろう?と思いネットで色々調べてみました。
結果、これが人によってバラバラ!
人によっては翌日に本陣痛が来た!って人もいれば、4日後に本陣痛が来たという人も・・・。
終いには「前駆陣痛は本陣痛の2週間前からも起こり得ます!」なんて情報もあり
と困惑してしまいました。
結論として前駆陣痛は人によってバラバラのようですが、翌日から本陣痛に移行する人もいるようなので油断は禁物という理解でいいのかな。
本陣痛のはじまり
妻は前駆陣痛が始まってから、ずっとバラバラの感覚で押し寄せる痛みと戦っています。
「1時間に6回以上のペースになっているか」を知るために、妻はずっとスマホアプリで陣痛の継続時間を記録していたようです。
私のスマホにも同じアプリを入れていて、妻がアプリに入力するたびに、私のスマホにも連動して知らせが来ていたので、私も最新の陣痛間隔を知ることが出来ていました。
いつ終わるかも分からない前駆陣痛の痛みと戦いながらスマホアプリに記録し続けた妻。
金曜の深夜2時30分頃からこんな状態が続いている・・・私なら寝不足で気が参ってしまいます 汗
金曜の夜20時頃に妻と電話で話し、翌日の土曜になったら一度会いに行くと約束をして電話を切りました。
私は23時頃に就寝。
そして、日付が変わった土曜の深夜2時頃、枕元のスマホの着信音で私は起床しました。
電話は妻からで、23時頃から本格的に痛み出し現在病院にいるとのことでした。
陣痛の間隔も9〜10分に確実に一回来るようになり、痛みも日中のそれとは異なるものだったようです。
という事で、そこから急いで着替え車で病院へ向かいました。
と本当思いましたね。
何時間かかるか分からないため朝食は何か持参した方がいいかもという事で、途中コンビニに寄りおにぎり二つとパン一つ
それとこの時激眠で頭が覚醒しておらずカフェインが必要と思ったので、翼を授けてくれる赤い牛ドリンクを購入し道中飲みながら向かいました。
眠気と緊張感を引き連れて。
妻は大丈夫なのだろうか?無事に生まれるだろうか?立ち会いの場で自分は何ができるのだろうか?といった色々な思いが交差する中
ほとんど車の走っていない国道を猛烈に急ぎ飛ばしたい気持ちを抑え、焦らず慎重に進みました。
しかし眠い、なら歌おう。
という事で、行きの車中ではイギリスのロックバンド「McFly」の「Love Is Easy」のCDを流しつつ口ずさみながら向かうことに。
陣痛室へ
病院へ到着したのが3時頃、妻の待つ陣痛室へ向かいます。
陣痛室はベッドとトイレのある小さな個室といった感じで、夜中ということもあり消灯していて薄暗かったです。
ベッドに横になり陣痛と戦っている妻。
6〜7分に一回陣痛の激しい痛みの波が来るようで、その度に妻は息をスーッと長く吐いて凌いでいました。
子宮口が開いていないこの時間帯で息むのはNGのようで、痛みの激しい波が来ても長いブレスや声を出して凌ぐしかないようです。
その間、私に出来る事といったら負担がかかり痛む腰のあたりを摩ってあげたり、痛みの波が去ったタイミングで必要であれば飲み物を妻の口元に運んであげることくらい。
本当、この時の男って無力だと感じました。
飲み物は500mlのペットボトル(水)ですが、キャップを市販のストロー付きのキャップに付け替えていました。
激しい痛みと戦う中、わざわざ体を起こして飲むってことは難しいので、必須アイテムだったと思います。
助産師さん曰く、このタイミングでアクエリアスなどのスポーツ飲料を飲むと、気持ち悪くなることがあるからやめた方がいいとの事でした。
また、陣痛室には「子宮口が10cmに開くまでいます」と言われましたが、無論それがあとどれくらいなのかは分かりません。
例えるならゴール地点を知らされないまま走っている長距離マラソンなので、妻は体力的にも精神的にもとても苦しかったと思います。
そばにいるだけの私ですら辛かったのですから 汗
分娩室へ
子宮口が10cmになりしばらくして、助産師さんから分娩室に移動しますかと通達がありました。
時刻は午前6時頃、3時頃から陣痛室にいたので3時間もの間この部屋にいたということになります。
私から見るに、妻は持てる全ての力を振り絞るようにしてベッドから起き上がり、ゆっくりと自分の足で分娩室へ移動して行きました。
私は病院に到着した際に購入した出産立ち会いセット(黄色の割烹着のような衣類と帽子とマスクのセット)を開き、全て装着した状態で待機。
間も無くして分娩室に通された私は分娩台の横、妻の右手側にスタンバイ。
ここでは陣痛室と異なり、痛みの激しい波が来たタイミングで息みます。
病院によって違いがあるのかは不明ですが、私たちの病院では痛みの波が来るちょっと前に2回深呼吸をしてまず1回息みます。
10秒ほどぐーっと息んだら残っている息を吐き出し、そのまま大きく息を吸って2回目の息みを始める。
息む時は目をつぶらず腹筋運動をするように体を少し起こして自分のおへそを見ながら、且つ声を漏らさないように息むのがポイントだそう。
分娩室での息みはこれの繰り返しでした。
こんな感じで1回目、2回目と長く息む事で、赤ちゃんが少しずつ降りて来るという事でした。
私は妻が息み体を起こすタイミングで背中に手を当て、おへその方へぐっと力を入れ腹筋のサポートをするような事をしていました。
それ以外は陣痛室と同様で飲み物を時々口に運んだり、汗を拭ってあげることくらいしかやれることはありません。
これを大体1時間ほど繰り返したころ、5cmほど頭が見えて来たと助産師さん。
と思っていた矢先、赤ちゃんの頭が恥骨に引っかかっていて出にくそうとのこと。
すると何やら慌ただしくなる分娩室内。でも、ここからの展開が早かった。
間も無くして既存の助産師さんの他に、男の先生や別の助産師さんたちが集い総勢4名体制に。
一人が恥骨に引っかかっている頭を吸盤を使って下にずらし、同時に別の人がお腹を上からぐーっと押し込んで息みましょうというのだ。
ここではこれを「コンビネーション息み」と呼ぶことにします。
気付けば時刻は7時15分になっており、男の先生曰く「8時までには確実に生まれます」との事。
なんてその時は半信半疑でした。
出産
総勢4名となった分娩室で前述のコンビネーション息みが始まりました。
1回目のコンビネーション息みは7時30分頃、息みの基本的な流れは前述の通り変わらず、息むタイミングでコンビネーション技が加わります。
息む際、妻から漏れ出す声の大きさから今までの痛みとは別物であることが伺えました。
「声を漏らしてはダメ」と分かっていても漏れてしまうほどの痛みと今まさに対峙している妻。
そして時刻は7時37分頃、2回目のコンビネーション息みが始まりました。
1回目の息みだったか2回目の息みのタイミングだったか、それは突然、小さくも力強い産声が分娩室に響きました。
時刻は土曜の朝7時39分、娘の人生がスタートしました。
最後に
出産に立ち会ってみて、今私が思うことは立ち会って良かったということです。
前述の通り、基本的に男は無力です。
でも、うまく説明はできませんが、男がそこで役に立つとか立たないとかそういう事ではなく
妻と一緒に自分たちの子供の人生がスタートする瞬間に立ち会えるって凄いことだと思いました。
人生で一度きり、一人の人間の人生が始まる瞬間って凄い感動します。考えさせられます。家族のために頑張らなきゃと改めて思います。
この記事では私の体験した陣痛から出産までの流れを思い出しながらつらつらと書いてきましたが、出産はきっと人それぞれで、色々なケースがあると思います。
私のケースはあくまで一例、でも、出産の立ち会いを予定していて今まさにモヤモヤしているあなたにとって、この記事が少しでも参考になれば幸いです。